神より選ばれしぼくらはペンを持ち立ち上がった。これはきっと使命なのだと、今日も取り憑かれたように小説を書く。
祈り、希望、生きる喜び、深い悲しみ、脂肪に塗れた心根、記憶の欠片を綴り紡ぐ。ぼくらは傍観者で、ぼくらは偏屈で、ぼくらは傲慢で、ぼくらは嘘つきで、それなのに愚かにも、いつか救いがあるなんて頑なに信じて止まない。
誰かの幸せの為、世界平和の為、閉ざされた未来の為、いつも、今日だって、分け隔てなくペンを走らせる。
ハッピーエンドを願いながら。鼻歌でも歌いながら。